白魚 Shirasu
- 主な産地:静岡(駿河湾)、和歌山、大分、兵庫など。特に駿河湾産は生シラスの名産として知られます。
- 旬の時期:春〜初夏、秋口の2回。漁期が限られるため、旬の鮮度感がそのまま価値となる素材です。
◯ 味わいの特徴
シラスは小魚ゆえにわずかな苦味と海水由来のミネラル感を持ち、海苔のヨード香と合わさることで「磯そのもの」を表現するネタ。
軍艦仕立てでシャリと一体になると、海風が口いっぱいに広がるような風味になります。
■ 寿司職人が施す手仕事
- 仕込み
生シラスは水分が多く繊細。軽く塩をあてて旨味を凝縮し、海苔の軍艦に盛ることで形と風味を整えます。 - 隠し味
少量の生姜汁をシャリとシラスの間に仕込む。辛味というよりも、苦味と塩味を繋ぐ架け橋として機能し、味わいをひとつにまとめます。
• 3. 全体のバランス
軍艦の構造により、シャリの酸味・シラスの苦味・海苔のヨード香が三位一体となり、ひとくちで「海の景色」を描き出す寿司に仕上がります。